平和駅辺り
先日ふと現役蒸気の写真を引っ張り出してきたら、あれもこれもアップしたくなりました。
今日はちょっと暑かったので、少し早めの暑気払いに、冬の写真でも出そうかと思います。
夕張鉄道の平和駅は、国鉄夕張線に沿って南下してきた線路が、若菜駅を出た後180度向きを変えて、夕張線と士幌加別川(夕張川の支流)を越えた辺りにありました。
綺麗なカーブを描いた鉄橋と築堤が終わった所が駅構内で、ここには平和炭鉱の専用線がありました。
平和鉱から出た石炭はセキに積まれ、9600の推進運転で平和駅までやって来ました。
列車の左側の線路が本線です。
昭和50年1月7日
夕張鉄道 平和駅
朝の124列車発車。
平和鉱からセキ車を押し上げてきた9600は、そのまま本線の上り貨物列車に連結され、山越えの為の後補機になります。
この駅の発車シーンは、一風変わっています。
駅を出るとすぐに上り勾配になるため、一旦バックして、築堤の下り勾配を利用して一気に加速して行くのです。
これが上り列車の全景です。
出発信号機の腕木が下がると、後退合図~絶気合図~発車合図と、本務機と補機の間で3種類の汽笛合図が交わされ、発車していきます。
この写真は、絶気合図で一旦停まり、これから前進で発車して行くところです。
下り坂なのに、目一杯噴かして行きます。
この後、後補機の9600は途中で開放されて、のんびり逆向きで帰ってきました。
この貨物列車は、室蘭本線の栗山駅まで行っていました。 栗山駅で夕鉄のDDを見たことも有るのですが、残念ながら写真は撮っていませんでした。
逆向きの単機で鹿の谷の機関区に戻る夕鉄のキューロク。
平和駅を出た列車は、どちらに向かっても上り勾配でした。
昭和50年1月7日 夕張鉄道 平和駅周辺
機関車 : DLはDD1002号、SLは21号機
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コメント
あべくまさん
この記事を拝見して「そう言えば夕張鉄道の停車場平面略図(S38年調査の原本コピーで夕鉄マニアが見ると涙がでそうな代物です)があったなぁ~」って
早速、見てみました。
平和駅はレベル区間が321mで野幌方には20‰の登り勾配が764m続き、錦沢方にも20‰の登り勾配が583m続くと読み取れます。
凄いすり鉢状の地形にある駅だったようですね。
この地形を利用した準スイッチバックのような発車をしていたとは知りませんでした。
写真といい、記載事項といい、大変貴重な記事を拝見できて嬉しく思います。
写真そのものも真冬の凍てつく感じがヒシヒシと伝わるいい画ですね~お陰さまでヒンヤリと暑気払いさせて頂きました~
投稿: ひぐま3号 | 2008年6月27日 (金) 23:58
☆ひぐま3号さま
あら、凄い物をお持ちなんですね。一度拝見してみたいものです。
平和駅は鹿ノ谷からバスで若菜駅前まで行き、そこから歩いて行った様ですが、もうそんな事もすっかり忘れてしまいました。でも、平和駅の発車シーンだけは忘れられません。
キューロクらしからぬ猛ダッシュもさることながら、汽笛の交換がとても印象に残っています。
もっと行っておけば良かったと、ちょっと悔やんでいます。
投稿: あべくま | 2008年6月28日 (土) 01:44
ウーン、これまた貴重な記録ですね。「ボー、ボッ、ボッ」、まさに絶気合図が聞こえてきそうな写真です。
雪晴れの鉄橋を下る単機回送のキューロク、構図も絶妙で厳しい冬ながら晴れ間ののどかな雰囲気を感じますね。
いやー、朝からいいものを見せて頂きましてありがとうございます。
投稿: たかべー | 2008年6月28日 (土) 09:49
☆たかべーさま
平和駅の発車シーン、できればもう一度見たいです。
何処かに動画なんて無いかなぁ?
ここは夏に行った事も有りますが、やはり冬のシーンの方が良かったです。
鉄橋の写真も気に入っています。背景に写っているのは若菜駅の辺りだろうと思います。
投稿: あべくま | 2008年6月28日 (土) 10:55
いやぁ、懐かしい。
とくに大カーブでのDL+キューロクは編成がすべて写り込んでいていいですね。
50年1月でも残ってたんですね。失敗しました。行くべきでした。
下に降りてあの小さな鉄橋も抑えていたのですね。
いい思い出になります。
投稿: くろくま | 2008年6月29日 (日) 22:18
☆くろくまさま
平和駅の発車シーンは、前年夏にも撮りましたがやはり冬の姿は最高でした。
平和鉱の方にも行きましたから、鉄橋の写真も押さえることが出来ました。
投稿: あべくま | 2008年6月30日 (月) 00:32